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Back Number 2001
●アーノルド・シュワルツェネッガー(『シックス・デイ』)
2000/10 at東京国際映画祭
※ハードディスクの奥底から突如として現れたシュワちゃん記者会見全文。セクハラ疑惑もな
んのその、すでになつかしの域に入った正月映画『シックス・デイ』を語ります。なつかしん
でくださいな。
◆昨年は『エンド・オブ・デイズ』をひっさげて来日して、また再度来ることができて大変嬉
しく思っています。去年、I will be backと約束して、その通りまた来ました。この作品はロス
で何度かテスト・スクリーニングをしたのですが、リアクションがすごくて劇場の屋根がふっ
とぶくらいの反応がありました。ハングリーな顔をしたジャーナリストがたくさん来ているよ
うですが、私の妻もジャーナリストですので、何でもきいてください。
◇あなたは、ご本人ですよね?
◆私は私ですけども、どこかそこらへんにクローンもいますので、後でもしかしたらこの会場
にやってくるかもしれませんね。
◆この映画は現代的な、非常にリアルなテーマを扱っています。この映画のシナリオはタイミ
ングのいい企画だと思いました。当時、アメリカの雑誌、世界中の雑誌のカバーストーリーと
して、クローン問題が扱われていたのです。ヒツジのクローニング、牛のクローニング、ク
ローニングの技術があっという間に進歩していました。人間のクローンも討議されることに
なっていましたし、臓器のクローンなど、話題を賑わせていました。人間のクローンがいつに
なるかということが語られるような時代になっていました。それだからこそ、スピーディにこ
の映画の撮影を進めていきました。撮影が始まった頃は、25〜30年後にはこうなるかなと
思っていたのですが、撮影中にも技術のほうは進んでいて15年先にはもう可能ではないかっ
てくらい、テクノロジーの進歩はすごいものなんです。そして、こういうテーマのなかにドラ
マを盛り込んで共感できるような話を作っていきました。いまはまだ起こりませんが、ある
日、家に帰ったら別の自分がいて自分の生活、家族、すべてを奪ってしまう、という設定を描
いたドラマです。
◆アクション・シーンでは、アダムが(成長中のクローンがいる)水槽の中でのアクション・
シーンが気に入っています。気持ち悪いけど、クローンの酸素パイプを抜いて酸素をもらうと
ころがドラマ的に盛り上がっていると思うので好きです。また、自分がクローンだと認識する
ところも好きです。あの場面を見るたびにゾクゾクしますね。
◇実際に目の前にクローンが現れたら?
◆ある日、予期せぬときに現れたらショックだと思います。主人公のアダムと同じ。でも、自
分が決断してクローンを作るというのであれば、喜んで作りたいと思います。それは自分に決
定権があるなら、抵抗ありませんね。クローンにはここで挨拶をしてもらって、本当の私は東
京の街で買い物をしたいです。
◇クローン技術の賛否、倫理観は?
◆監督が言うように、クローンは人間と同じ、ということが映画の中で提示されていると思い
ます。しかし、この新しい技術が悪い人の手に渡っては危険なことになるということを示唆し
ています。この映画のメッセージはこのような技術をプラスに使えば、人類に利益をもたらす
けれど、悪い人の手に渡れば大変なことになる。だからルール、法律、ガイドラインを作っ
て、間違いが起こらないようにしなければならないと思います。
◆この作品での2役は、芝居的には相手はいつも空気ですから、大変難しい、複雑なことでし
た。
※日本食は大好き、だそう。寿司がとくに。
妻と子どもたちにお土産はかかさない。おもちゃ屋で日本で最新のおもちゃを子どもたちに買
う。
現在、メキシコで映画を撮影中。『クアトロ・ダメージ』
●ケンツェ・ノルブ(『ザ・カップ 夢のアンテナ』監督)
2001/02/11 at
少年修行僧の日常をハートウォーミングに綴った『ザ・カップ 夢のアンテナ』のケン
ツェ・ノルブ監督が来日。ブータンでは知らぬ者はいないという仏教の高僧でもある。いつか
は仏陀の生涯を映画にしたいという監督は、「この映画では政治的なものや精神世界を訴えよ
うとする気持ちはありませんでした。私の経験として実績をつくっていこうという気持ちの表
れ」とのこと。仏教界での評判については?「厳格な僧侶がこの作品への出演をOKしてくれ
たのですが、ダライ・ラマ14世がこのことを聞いて大笑いされたということを聞いていま
す。最初は批判の声も上がりましたが、出来上がった作品は保守的な僧侶たちにも評判がよ
かった。娯楽作品として面白いからではなく、始めてチベットの僧侶が作った映画ということ
で。トム・クルーズが出ているわけではないですしね(笑)」。次回作への期待が高まる監督
だが、これがけっこうプレッシャーのご様子。ラブ・ストーリーはいかがなものかという会場
からの質問には、「もちろん撮ってみたいですね。谷崎潤一郎の「鍵」を読み終えたばかりで
すけれど、深い感銘を受けました。ブータンは本当に伝統社会で、夫と妻の間で性幻想の話を
するなんてことは絶対にありません。これはたいへんいい題材なのではないかと思いましたよ
(笑)」と気さくな答えが返ってきた。
「私が仏教的見地から考えて、映画をつくることは仏教に反することだとは一度も思ったこ
とがありません。過去2500年ほど仏教が、絵画・彫刻・音楽といったいろいろな芸術表現
を使って仏教を表現してきたという歴史があります。ですから映画は新しい絵画や彫刻の形だ
と私は考えています。この映画に対するブータン人の評判ですか? ブータン人はインド映画
をよく観ます。インド映画は歌あり、ダンスあり、ロマンスありのハッピーエンドで観ていて
面白い。現実が辛いぶん、2時間でも夢の中に身を置きたいということでインド映画に人気が
あると思います。だから私の映画にはアクションがないからつまんない、という人もいたそう
ですよ(苦笑)」。含蓄あるトークショー後のサイン会では、監督と観客の間でチベット仏教
の挨拶風景(肩に布をかけて、僧が布をかけ返す)が。その後で、布に監督のサインをいただ
くって人が多かった。しかし、ひとりのマダムがカラフル&向こうが見える極薄スカーフを差
し出すと、温厚な監督は一言、「Precious!」。ちょっと困ってました。
(遠藤野枝/編集者/20代/女性)
●ジェニファー・ロペス(『ザ・セル』主演女優)
2001/02/16 at椿山荘
“世界一セクシーな女”の来日に、集まった報道陣はざっと400人くらい。主演映画『ザ・セ
ル』公開とアルバムのヒットで、映画・音楽、さらにワイドショーなど、さまざまな方面から
集まった人々々……。受付のために整理券が配られる、というのも異例よ。会見前には「プラ
イベートな質問が出ると、その場で怒って帰ってしまうかも」と厳重な注意。張りつめた空気
のなか、現れたジェニファーは、いつもながらボディ強調のヘソ出しファッション。会見中は
終始にこやかで、質問が出るといちいち「グフフ」と笑ってしまう、なんだか“作ってない”
性格が伝わってきて好感持ててしまったわ。「ぜひ一緒に食事しましょう」「ごめんね、今回
は時間ないのよ」なんていう、他のマスコミにとってはどうでもいい質問もあったが、最後に
は壇上から熱い投げキッス! ラテンの女王は、黒人ボディガード(この人のデカさにもびっ
くり)を引き連れて、颯爽と会見場を後にしました。
(斉藤博昭 ライター/30代/男性)
●メグ・ライアン(『プルーフ・オブ・ライフ』)
2001/02/06 atパークハイアット東京
会見は13:00スタートなのに1時間前から会場内はすでに満員。ギッシリと並んだ立ち見の
方々でトイレに行くことも苦労する始末……。アメリカではブーイングされまくりの“したた
かな”メグだけれど、日本では好感度バツグンのハリウッド女優だからね。開始5分前、「ス
キャンダル(ラッセル・クロウとの泥沼恋愛劇のこと)がありましたが、映画についてのみの
質問に限ります。ルールを破った方は即退場!」と強い口調で注意があった。そしてメグは13
分遅れての会場入り。短い会見なのに貴重な13分間をどうしてくれる!? とちょっと腹を立て
たのは私だけではないだろう。「あら、このお部屋って前に来日したときと同じ!?」と、おな
じみのスマイルであいさつ。そうそう、ここはシュワちゃんとかホプキンスとか超ビッグが会
見を開く会場ですからね。感じよく受け答えするメグは、「ラッセルを含めて、共演者につい
て聞かせて」という質問にも余裕の表情で一言。「彼は人間的にとてもすばらしくて、影響力
を持っている男性よ」。
(久住眞央 ライター/20代/女性)
●アンソニー・ホプキンス(『ハンニバル』)
2001/03/05 atパークハイアット東京
『プルーフ・オブ・ライフ』で来日したメグ・ライアンの会見を遙かに超える報道陣が集まり、
会場内はすさまじい熱気に包まれていた。カメラマンは別室で待機、会見中の撮影は一切NG
とのことだ。大物にはつきものだけれど、司会者から厳重な注意があるんだろーな、と思って
いたらやっぱりありました! しかし、それが意外な内容で……。「ホプキンス氏はつまらな
い質問(とくに役柄との共通点について)に対しては、世界中どこででも“私は俳優だからわか
らない”で終わらせています。日本ではもっと知的な質問をしましょう!」というものだ。用
意してきた質問を披露する勇気を一気になくした記者は多かったはず(←私もだ)。会見開始、
自信満々に手を上げた勇敢な記者に全員が注目した。その質問は「前作から10年間、レクター
博士は何をしていたと思いますか?」。そんなんで大丈夫か(←団結した報道陣の心の声)……!
? 「年をとっていたのでしょう」とホプキンスは柔らかな口調でゆっくりと答えてくれたも
のの、その後「私は俳優だから」のお答えが3連発! うーん、インタビュアー泣かせの“サ
ー・アンソニー・ホプキンス”と聞いてはいたが……。
(久住眞央 ライター/20代/女性)
●吹石一恵&三原光尋(『あしたは きっと…』)
2001/2/16 atゆうばり国際ファンタスティック映画祭
ゲストの顔ぶれが地味だった今年の「ゆうばり」。それだけにウェルカムパーティーからモテ
まくりだった一恵チャン。公会堂の食堂で美味しそうにラーメン食べる姿も愛らしかったです。
さて当該作品『あしたは きっと…』上映後の記者会見にはテレビのドキュメント取材クルー
も入り大盛り上がり……と書きたいところですが、人数はちらりほらりでちょっと寂しい状況。
それでも監督をたてるところはたてるし、すっごくしっかりした女のコだな〜と好印象でした。
三原光尋監督は「ゆうばりは(過去にコンペ出品体験などがあり)思い出の場所。7年ぶりだが、
いろいろなものがどんどん変わっていく状況のなか『変わらないこと』の良さ・大切さを感じ
させてくれる」と温かいコメント。
『燃えよピンポン』『なにわボンバーズ』など過去の作風から、今回もハチャメチャ関西ノリ
の作品を想像していた私は、意外にシックでまじめな(スミマセン)展開の本作のセリフが関西
弁じゃないことについて質問しました。そのココロは「関西弁だとどーもノリがお笑いになっ
てしまいそうだったから」とのことですが、「今日観たら一カ所だけ関西弁でしゃべってるシ
ーンがありましたね!」と一恵ちゃんより。ぜひチェックしてみてください。
自転車二人乗りのシーンは、男子校出身の監督と、女子校出身の一恵ちゃんが、ともに「長年
のあこがれ」だったという名シーン。本当にイイカンジです。ところで一恵ちゃんのかわゆい
写真を、撮るには撮ったのですが、寄りすぎて鼻毛が見えるほどのアップになってたり、ブレ
ブレにぶれてたり白目ひんむいてたりしてサイアク。自分の写真の腕を思い知った次第です。
(早瀬邦子 編集/もうすぐ42さい/女性)
●ハーレイ・ジョエル・オスメント(『A.I.』)
2001/06/21 at帝国ホテル
『シックス・センス』で大人まで震え上がらせる名演技を見せ、今やハリウッド1の天才子役
として君臨するオスメントくんが4度目(!!)の来日。かなり広いお部屋での会見だったが、群
がるカメラさんの背中しか目に入らず、登場シーンを見逃した。
「コンニチワー」、発音バッチリのごあいさつ。会見中は写真撮影がNGなので、ゆっくり彼
を見ることができると思ったが、結局ラストまでサラサラな金髪しか見えなかった。う〜ん、
13歳にしては体が小さいもんな。それにしても、いくら相手が頭がいい少年だからとはいえ、
ちょい難しい質問が多かったような気がする。
「将来、本当に高性能ロボットができたら? それはベストなことだと思う? あなたの考え
を聞かせて」とか、「あなたが演じたロボット少年・デイビッドのことを、あなたはどれだけ
理解しているの?」とか。まあ、ほかの子役なら「わかんない、テヘッ」だけれど、オスメン
トくんはキッチリ答えてくれるからね。
途中、「アイ〜ン」(←バカ殿=志村けんネタ)とおどけたりして、報道陣を喜ばせてくれるし
さ。そりゃ周囲の大人が放っておくわけがない逸材だよ。今後、どんな成長を見せてくれんだ
ろう。かつての名子役たちが迷い込んだ“邪悪な世界”には目もくれず、立派な好青年に成長
するのかな。「仕事がないときはきちんと学校へ行ってます!」って言ってたし。
(久住眞央/ライター/25歳/女性)
●ベン・アフレック(『パール・ハーバー』)
2001/6/21 atパークハイアット東京
●いまやハリウッドを代表するスターとなったベン。9媒体による合同インタビューの席にも、
彼は「やぁどうも。元気かい?」(←そうは言っていないが、そんな雰囲気)と余裕たっぷり
の表情で颯爽と現れた。
●身長は、思ったよりも高い。シャツとパンツというラフなスタイルだが、スターのオーラを
発し、単純に「カッコいい」という表現が似合うのだ。役作りや撮影の苦労話などの質問にも
流暢に答えていく姿を見ていると、脚本でオスカー取ってるだけあって、やっぱり彼ったらア
タマのキレる男? 質問も「戦争映画が若者に与える影響」などという堅めのものが好みの様
子。映画のなかと同様、つねに口は半開きだったが……。一方、「(演じる)レイフは、愛を
信じて戦地へ向かうけれど、あなたも愛については自信家?」という、ややくだけた質問には
「ガハハ」と大笑いした後、「たしかにそういう面もあるよ」とフランクに答えるベン。
●撮影の記念には英軍用のフライト・ジャケットをもらったんだって。そのジャケットをキメ
た御姿は、ぜひ映画でチェックしてみて。質問に応じて、素早く口調をスイッチし、まじめさ
と親しみやすさの両面をアピールし、会見中も終始なごやかな雰囲気。予想以上に好感度大の
スター、ベンでした。(斉藤博昭/ライター/30代/男性)
●ブノワ・マジメル(『王は踊る』)
2001/5/23at日仏会館
映画のなかで、ブノワ・マジメル演じるルイ14世が披露するのは華麗なバロック・ダンス。こ
の記者会見でも、日本人ダンサーによるバロック・ダンスのパフォーマンスで幕を開けるとい
う雰囲気たっぷりの趣向。
当のブノワは、前日、カンヌ映画祭を終えて来日したばかりなので、ややお疲れのご様子。し
かし、そのアンニュイに思い悩んだような表情が、彼のキャラに合って、なかなかにセクシー
でもある。3ヶ月ものダンスの特訓や、ルイ14世の子ども時代の文献を読んで「どう成長した
か」を自分なりに解釈するといった、彼らしいまじめな役作りの話や、『ピアニスト』でカン
ヌ映画祭男優賞受賞の喜び(と言っても 昨日のことで、まだ実感は湧いていないらしい)を
語った後、舞台上に現れたのは……なぜか、デビ夫人! ルイ14世の子孫と遠縁にあるという
デビ。胸に直径5センチはあろうかというエメラルドをぶら下げ、舞台上を独占した彼女は、
アメリカ映画批判をしながら、『王は踊る』を絶賛。「実際に会ったマジメルさんは、お名前
どおりマジメな方で、オホホホ」と得意のリップサービスで締めてくれちゃいました。
(斉藤博昭/ライター/30代/男性)
→公式HP:http://www.herald.co.jp/movies/leroidanse/
●トラン・アン・ユン(『夏至』監督)
2001/3/28at東京都写真美術館
完成披露試写にともなって行われた監督記者会見。ベトナム出身で、現在はフランスに暮らす
トラン・アン・ユン監督は、まず本作の三女役で、監督の妻でもある女優トラン・ヌー・イエ
ン・ケーからのメッセージを披露。ちょっぴりはにかむ監督の表情に、奥様とのアツアツぶり
がうかがえる。
前2作に比べて本作にセリフが多い(と言っても普通の映画に比べれば極端に少ない)のも
「長女が生まれて、彼女に話しかけることで日常の言葉の重要性を学んだ」と言うように、話
の端々に家族への愛情が満ち溢れている。穏やかに話す姿を、自分でも「お寺で説教してるみ
たい」と評する監督。
この映画の舞台となるのはベトナムのハノイ。女性たちが水場で髪を洗ったり、家には使い込
まれた家具がポツンと置かれたり……。監督の言葉で再現されるあざやかな風景に、思わず
「ハノイへ行ってみたい」という気分にさせてくれる。映画ともども、心の底から安らぎを得
られた会見でありました。(斉藤博昭/ライター/30代/男性)
●イ・ジョンジェ
2001/07/03 at帝国ホテル
韓国でもヒットした“時を超える”ラブストーリー『イルマーレ』で、もの静かな建築家の青
年役を繊細な表情で演じたイ・ジョンジェ。インタビューの部屋に通されると、そこにいたの
はシャツの前をはだけ、派手なアクセサリーを付けまくったホスト風の男……!
日本ではまだ認知度が低いのだが、この人、韓国では「外も歩けない」ほどの大スターで、日
本の宣伝担当も甘く見ていたらしく、インタビューの場も、急遽、帝国ホテルのスイートに変
更されたほど。その“スター”な出立ち(いでたち)に、思わず「映画とずいぶんちがいます
ね」とイジワルな質問を投げかけるも、「そう? 映画と同じだよ」と軽くいなされた。『イ
ルマーレ』で、彼は「できるだけ演技をしないように心がけた」と言うように、無表情なとこ
ろが繊細な演技に見えてしまったのか? 甘かった……。
スターになって困ったのは、出演依頼を断ることが多くなった、なーんて他の人が言えば嫌味
にとれるコメントも、この人が発すると自然に聞こえるから不思議。派手なファッションとは
裏腹に、時折見せるやんちゃな笑顔に、まだ芸能界に“汚れてない”部分が見え隠れして好感
を与えるのかも。ちなみに彼の主演作は、この後、『Interview』『純愛譜』と日本公開が相
次ぐけれど、『イルマーレ』での魅力がピカイチ。ぜひ劇場で、お確かめのほどを。
(斉藤博昭/ライター/30代/男性)
●窪塚洋介
2001/9月某日 at都内スタジオ
いまや向かうところ敵ナシ、十代からオバサン層にまで人気を広げている窪塚洋介クンの共
同インタビューへ行ってきました。
直前の取材が延びているということで、いつ現れるのかと一同やや緊張ぎみのなか、前日
『ピンポン』の撮影が終了したばかりというホッとした表情と坊主頭で颯爽と登場したクボヅ
カ。インタビューの受け答えには、心の奥の思いを素直に受けとめてもらいたいという、誠実
な22歳の姿が見えました。
『GO』に出合って変わったことなどは、クボヅカファンならすでに雑誌やテレビのインタビ
ューでごぞんじのことと思うので、ここでは最後にぶつけた答えにくい質問をひとつ。
「俳優として、また人間として、何年後かにどうなっていたいと思いますか?」
具体的な夢については「分からない」と答えに窮しつつも、彼は営業用に“作られた”答え
で受け流すことなんかはしない。「母親にナンバーワンじゃなくオンリーワンになれって言わ
れた」というちょっぴりクサめのコメントや、「楽しく生きていけたらいい(←これは父親の
アドバイスらしい)」といったノホホンな言葉を恥ずかしがることなく使って、一生懸命、表
現しようとしてくれた。
さらに、インタビュー後、各媒体の短い撮影時間の合間に、わざわざ質問したこちらに歩み
寄り「さっきはちゃんと答えられなくてスイマセンでした……」とフォローまでする、その真
摯な姿勢! もちろん誠実さだけでなく、自分の見せ方もすでに一流。撮影中は、スリムな肉
体で、本能に突き動かされる野獣のようなポージングをきめ、周囲を惚れぼれさせてくれたの
です。
(斉藤博昭/ライター/30代/男性)